■ ミュージシャンと東洋(インド)思想~最近の 藤井風 現象に想う~(2025.9.26)
SNS藤井で藤井風さんがトレンドのようですね。
なんでも「徹子の部屋」や「ミュージックステーション」「EIGHT-JAM」にも出演されたようですが、残念ながらボブさんはどれも見のがしてしまいました。
数年前やはり関ジャニ8番組で紹介されたとき「なんだこの人は!!」とそのずば抜けた音楽的才能の嵐にサプライズでした!
とにかくピアノがうまい!しかも独学!弾き語りの時は鍵盤全然みてない!!
でも人となりはわからず、歌の内容も岡山弁を使って「肥溜めへダイブ」「歯についた青さこ」がどうのとかとかわけわからんとか思ってましたけど。セカンドアルバムあたりから「あれ・・・スピの人?」「こんなこと歌う人メジャーではいない(歌えない)」。決定的な衝撃は「帰ろう」。これだけ死生観をまっすぐに出した人もすくなくとも日本にはいない。その後週刊ポストかなんかにサイババの信者(ご両親がサイババの信者であることは定説になっています)であることを隠して布教的な歌を歌っていたとこれまたわけのわからんバッシングされていましたが、ご本人はどこ吹く「風」で(おやじ何とかではありません💦)
ほかにも「旅路」「花」「grace」「真っ白」「満ちてゆく」そして今回のサードアルバムの「PREMA」・・・まったくスピリチュアルな部分を隠すことなく躊躇なく表現していますね。SNSでは彼を「ライトワーカー」(天から使わされた人で、人や地球を明るい幸福へと導く人)だと崇めたり、はたまた「悪魔」と断じたり。どうして人はこう白か黒かと二分化したがるんでしょうかね。
ただ、ニューエイジ運動(20世紀後半に現れた宗教的、疑似宗教的、スピリチュアルな思想の流れ。一般的に個人内の神聖な真実の探求を目指す)には慎重な態度が求められるでしょう。彼自身も発言していますが「ハイヤーセルフ」という概念・・・自分の中の高次の自分・・・。人間が神になってしまうという思想はうがった見方をすれば神はいない英雄的人間が神、とする共産主義や独裁者と同じ考えになってしまうのでは・・・。「愛」を第一に主張したり神との同一化(藤井さん自身は私たちは愛そのもの、神そのものだと歌っていますが・・・)はサイババ自身が説いているところでもあります。サイババはアーユルヴェーダを経典とするヒンズー教徒のようです。言っていることはガンディの思想とも共通するところがあるようにボブさんには思えます。サイババは自分を超えた神の存在を認めていますね。
さて、これまでの音楽シーンを振り返ってみると東洋思想、特にインド、ヒンズー思想に感化されたメジャーなミュージシャンって結構いたことに気が付きます。
代表的なのがビートルズ 日本では原田真二さん(藤井さんを最初に見たとき、音楽性、ルックスなど原田真二さんが重なりました)・・・。
さて、ボブさんこれからそのあたりをふらっと散歩してみたいと思います。つづく
参考:青山圭秀『真実のサイババ』株式会社三五館、1994.
マハトマ・ガンジー著、竹内啓二他訳『マハトマ・ガンジー私にとっての宗教』新評論、1991.



