現在、研修で扱っているテーマは以下になります。
講演 (オンラインでも可です)
1) 施設における虐待とは何か(60分)
障害児者施設、児童養護施設、児童発達支援事業所、放課後デイサービス、保育所、こども園といった「施設」での援助者から利用児者への虐待について取り上げともに考えていきます。私自身が障害者支援施設で12年、障害児入所施設で3年、児童養護施設で3年支援者として身を置いてきました。 特に障害児入所施設では援助者による虐待を目の当たりにしてきました。まだ障害者虐待防止法等存在しない時代でした。心ある援助者と集まり、学習会を開き、理事長に内部告発をすることにしました。理事長がすぐに動いてくれたことが救いになりました。理事長はすべての職員に聞き取り調査を実施し虐待をしていた職員数名を法人内の他の施設に分散させ、目に余る殴るけるといった虐待はなくなりましたが今度は職員内でのいじめが発生してきたのです・・・。現場に身を置いてきた経験から現場に身を置き日夜、時には傷つきながらも(たとえ報われることがなくても)利用児者さんに真摯に向き合っておられる援助者の方々の心からの叫びに何とかお応えできればと考えています。
2) なぜ援助者が虐待に走るのか~その心理過程~(60分)
施設内虐待がなぜ発生するのか・・・次の四つのレベルから分析します。ご自身やご自分の所属する施設を振り返ってみましょう。①志向的自律型虐待:1)利用者にとって、良いこと、利益になると支援者が判断した言動が結果として虐待であるもの。その背景にあるのはパターナリズム(父権的保護主義)で、指導・訓練・治療・矯正・保護の名のもとに暴力が行われること、たとえば・・・「体罰」や誤った「行動制限」が行われることがあります。 ②志向的他律型虐待:虐待者の志向的虐待が、社会的勢力(いじめ、いやがらせ、地位の剥奪など)によって他の個人に影響を与え、影響を受けた者が自分の意思に反して虐待に至るものです。ある者はやがて前述した自律型へと移行します。その心理には服従(自分がある)や同調(自分がない)同調圧力(ピア・プレッシャー)があります。 ③無志向的自律型虐待:利用者を無価値な排除の対象と認知し、非人間化した結果虐待に至るものや、生理的嫌悪による場合。八つ当たりのように攻撃性が利用者に向けられた場合(置き換え)や外部刺激への突発的反応(キレる:アンガーアタック)などがこれにあたります。④無志向的他律型虐待:前述した虐待者の無志向的虐待が、社会的勢力(いじめ、いやがらせ、地位の剥奪など)によって他の個人に影響を与え、影響を受けた者が自分の意思に反して虐待に至るもの。ある者はやがて自律型へと移行します。 利用者への呼び捨てや、からかい、暴力、ネグレクトなどが横行(日常化)している風土(もはや良心の声を聞くこともない)で 社会の無規範的、無規則状態(アノミー)に陥ってしまっています。


3) 虐待の防止・対策(60分)
虐待防止のためにすぐに始められることを具体的に考えていきます。たとえば・・・環境を見直し改善する、事例検討会をはじめる、スーパーバイザーを育てる、障害特性・強度行動障害の発生機序について学ぶ、安心できる温かい風土をつくるなど。
*以上の1,2,3をセットで120分で行うことが多いです。
次の本を参考にしてみてください。 「施設内虐待~なぜ援助者が虐待に走るのか」 「続・施設内虐待~克服への新たなる挑戦~」 「虐待のない支援~知的障害の理解と関わり方~」
4) 身体拘束の防止・対策(60分)
必要のない無意味な、安易に行われる身体拘束は虐待になります。やむを得ない身体拘束と判断されるには「切迫性(緊急対応を要する)」「非代替性(ほかに方法が無い)」「一時性(必要がなくなったらすぐに解除できるもの)」の三つの条件をすべて満たしている必要があります。拘束したくないけど拘束しなければならない(危険だから)…というジレンマに悩まれている援助者の方は少なくないと思います。拘束しないで済む方法はないか、まず組織として徹底的に検討することが求められています。その考え方具体的方法について考えていきます。

5) 施設内暴力(60分)
援助者から利用児者への暴力などの不適切なかかわりが「施設内虐待」ですが、利用児者から援助者への暴言、暴力も見られるのが現実です。それを「施設内暴力」と呼びます。その結果援助者が追い込まれて虐待に走ってしまいます。しかし、考えなければいけない事はなぜ利用児者が暴力に至るのかということです。利用児者さんこそ追い込まれているのではないでしょうか・・・。彼らの暴力に至る心理を理解したうえで適切な関わりとは何なのか。暴力に対した時にどう対処したらよいのかを実技を交えてお話しさせていただきます。また、関連して以下の「演習」で紹介しております「暴力防止サポート」研修に取り組んでみてください。
次の本を参考にしてみてください。「施設内暴力~利用者からの暴力の理解と対応~」
6)事例検討会の持ち方(60分)
援助者が虐待になぜ走るのか・・・その多くは適切な支援の方法を知らないから、援助者が追い込まれてしまった結果ではないか。支援のプロとして利用児者の最善の支援とは何かを組織全体で検討することがまず求められてくると考えます。また、事例検討会はグループスーパービジョンとしての意味も持っています。担当の援助者さんがこれまでの支援を振り返り他の援助者さんからの意見を聴きながら自分自身の支援について改めて振り返る良い機会になります。また、資料をまとめる中で利用児者さんについて今まで気づかなかったことに気づくということも大切なことです。さて、事例検討会の持ち方ですが、その施設の全職員が参加する事例検討会を定期的に毎月もてるのが理想ですが「そんなに持てない」「職員が集まらない」などの声を聞きます。忙しいことは十分承知の上で申し上げますがたとえば医療の世界においてはどんなに忙しくても各部門のスタッフが参加しての症例検討会を開いてそれぞれの患者さんへの治療方針について検討します。なぜならそれが最善の医療を提供するためには不可欠だからです。本研修では事例検討の目的、具体的方法、スーパービジョンの方法等について皆さんと考えていきます。さらに事例検討を実際に実施していく場合、もしよろしければ私がスーパーバイザーとしてお手伝いさせていただきます。現在私が関わらせていただいております事例検討会は児童発達支援事業所で年3回、障害児入所施設で年3回になります。それぞれ2時間で1事例です。明らかに支援者や保育士さんの支援の質が向上していくのを実感させていただいています。
7) ロールプレイの実践方法(60~120分:演習を含む)
「理屈はわかった。では具体的にどうしたらよいのか?何をどう伝えどう行動したらよいのか?」そこが皆さんのいちばん知りたいところではないでしょうか。それぞれの場面で臨機応変に適切な関わりを持つためにはロールプレイを用いたトレーニングがとても役立ちます。ロールプレイ研修後に「利用者さん役をやって利用者さんお気持ちがわかったような気がします」といった声も聞かれます。施設内研修でロールプレイを用いることができるようにその目的、具体的方法、シナリオの作り方、シェアリングの進め方、監督の方法などについて学びます。

8) 援助者の怒りのマネジメント(60~120分:演習を含む)
福祉や教育、医療の仕事は感情労働と言われます。利用者さんの感情を扱う仕事だからです。その仕事に携わるためには自らの感情をコントロールできるスキルが求められます。大きく分けて二つの方法があります。まず怒りに振り回されない体質を作ること。あと一つは怒りの感情が起こったときに応急処置です。怒りの感情そのものは決して悪いものではありません。それをどう理解しコントロールしていくかが課題になります。また、個人のコントロールだけでは限界があります。組織として同対処してゆくかといったマネジメントも大切です。怒りのセルフコントロール、マネジメントするための具体的方法について考えていきます。
9)援助者のメンタルヘルス(60~120分:演習を含む)
福祉や教育、医療の仕事は感情労働と言われます。利用者さんの感情を扱う仕事だからです。しかし、その大切な役割を担う援助者さんのメンタルヘルスについては十分に配慮されているでしょうか?2018年度の精神障害の労災請求の多かった職種の第1位は「社会保険、社会福祉、介護事業」(192件)、続いて第2位が「医療業」(127件)でした。この研修では実技を交えながら組織としての取り組みとカウンセリング、リラクセーション、運動、睡眠、呼吸法、瞑想、ヨガ、祈りなどセルフケアについて学んでいきます。

10)愛着を理解する(60~120分)
強度行動障害や不適応行動の原因として愛着の課題があることが少なくありません。また、援助者のかかわり方にもご自身の愛着の課題が少なからず影響を与えていることがあります(ご自身は気づいていないことが多いのですが)。この研修では愛着障害にはどのようなものがあるのか、その克服の仕方についてご一緒に考えていきます。また、その具体方法として「触れる関わり」について実技を含めてお伝えしたいと思っています。

11)子どもへの性暴力(性的虐待)の理解と対策~援助者がなぜ性暴力に至るのか~(60~90分)
まったく加害者の欲望のためだけに、立場の弱いこどもに対して行われる最も卑劣な性暴力(性的虐待)がなぜ発生するのか、「グルーミング」や「慣れ」など援助者の心理的側面から考えるとともに、援助者自らのこどもとの関わり方について改めて振り返る機会とします。自分ではどうすることもできないと思われる性的渇望(sexual craving)の正体とは何か。またその欲動に対して自律的抑止(セルフコントロール)を可能とする具体的方法について模索するとともに、現場における未然防止のための環境や風土づくり、発生した場合の対応について考え、こどもや保護者、援助者にとっても安心できる温かい風土を作るためにはどうしたら良いかを考えます。


演習
1) 暴力防止サポート~行動障害のある方への対応~(8時間)

重い知的障害があったり、うまくご自身のイライラや不安や恐怖を言葉で伝えることが難しい方は、暴力でそれを伝えようとしてしまうことが少なくありません。ご自身も自閉症である東田直樹さんは次のようにおっしゃっています。「思い通りにならないからだ、伝えられない気持ちを抱え、いつも僕らはぎりぎりのところで生きているのです。気が狂いそうになって、苦しくて苦しくてパニックになることもあります。そんなときには泣かせてください。側で優しく見守ってください。苦しさのあまり自分がわからなくなり、自傷、他傷行為をするのをとめてください。」(東田直樹 「自閉症の僕が跳びはねる理由」エスコアール、2007)

自分ではどうすることもできない嵐の中にいる方を止めてさしあげること、頭の中で鳴り響いている火災報知機をとめてさしあげること、それがまずしなくてはならないことです。でも一番良いのはご自身で嵐を鎮めることができること・・・。だから叱ったり力いっぱい抑えたり無理やり押し倒したりはしないで、できる限りご自身で鎮静できるよう待ちましょう、時には体を支えて安全にお付き合いします。その具体的方法が「暴力防止サポート」です。無理やり力で抑えつけて行動を制限するということではなく、しっかりと抱き留めてご本人を、そして援助者や他の利用者さんを守るということです。だから「サポート」なのです。理由はどうあれ、他者に行動を制限されたということはご本人にとっては屈辱であり、傷つき体験です。ですからこの技法は最終手段であり、また落ち着いたらそれでおしまいということではありません。不穏な状態のレベルでいかに関わり鎮静していただくか。やむを得ず身体介入をした場合はその後しっかりとご本人と和解をする必要があります。さらになぜ暴れてしまったのか、なぜ暴力を受けてしまったのかを振り返り理解します。そして何よりも大切なのは暴れていない時、普段どう関わるかということ、安心できる風土をつくるということです。「暴力防止サポート研修」ではこれらについて以下の6つのレベルから学んでいきます。
1) 離脱:危険回避、逃げる、離れる(児童の場合、高身長児(身長120cm以上)の場合に使用)
2) 鎮静:怒り、衝動性、攻撃性をやわらげる
3) 救助:緊急避難的身体サポート(お子さんの場合と成人の場合では方法がちがいます)
4) 和解:語りかけ、傾聴、“触れる関わり”
5) 理解:振り返り
6) 安心:日常的に安心できる安定した関わりを持つ(予防)
加えてロールプレイ、シェアリングを通して理解を深めます。
1日7~8時間のワンデェイコースが基本ですが・1日で7~8時間・1日に4時間で2日間・1日2時間で4日間などカスタマイズも可能です。ただし・・・全過程参加できる方になります。最小履行人数は4人です。その他詳しくは準備の段階で相談しながら計画させてください。





2)事例検討会(90~120分)
事例を提供される方はレジュメを作成していただきます(だいたいA4、2~4枚程度)。
盛り込んでいただく内容はおおよそ以下になります。
①仮名 ②性別 ③年齢 ④既往歴・障害名 ⑤各種判定結果 ⑥家族歴 ⑦生育歴
⑧ 現在の施設・期間を利用してからの状況 ⑨考察、今後の支援の方向と課題
*詳しくは以下を参考になさってください。
3)ロールプレイ(90~120分)
場面を設定して簡単なシナリオに基づいてたとえば援助者役、利用者さん役を決めて即興で
演じます。そのあとにみなさんでシェアリング(分かち合い)を行います。
具体的にどうかかわったらよいかが学べます。また、利用者さんの気持ちがすこしわかります。
*詳しくは以下を参考になさってください。
4)「触れる関わり」(タッチング・ケア)(60~90分)

「触れる関わり」がなぜ効果があるのかを学び、実技を通して実践できるよう手技についても学びます。
*詳しくは以下を参考になさってください。
5)インクルーシブ・ダンス(ダンス療育法)(60~90分)


ダンスがなぜ効果的なのかを学び、子どもたちや障害のある方たちへの実際の指導法について学びます。
*詳しくは以下を参考になさってください。
ワークショップ

1)ダンスビック・ワークショップ(30~60分)
ストレッチ、筋トレ、ヨガ、ステップなどを行います。
初心者の方も大丈夫!音楽に乗って踊る楽しさを体験しましょう!
親御さん、援助者さんもぜひ一緒に参加してください。
*詳しくは以下を参考になさってください。


